Webアプリケーションのアプリケーションカバレッジは以下の流れで計測します。
Coverage Agent Manager(CAM)のセットアップ
Webアプリケーションの準備
IISの設定と起動
CAMからAgentとのConnectionを作成
カバレッジの計測(アプリケーションの操作)
計測したカバレッジのダウンロードとレポート
計測したカバレッジをVisual Studioへインポートし、結果を確認
1. Coverage Agent Manager(CAM)のセットアップ
CAMはテスト対象のアプリケーションのテスト実行中にカバレッジを収集するためのインターフェイスです。
CAMを動作させるためにはアプリケーションサーバー Tomcat にデプロイする必要があります。また、CAMはIISのあるマシンで稼働するカバレッジエージェントと通信を行える環境に構築する必要があります。
稼働可能なセットアップ済みのTomcatを用意します。
CAMの稼働要件:Tomcat 7 または 8、Java 8
cam.war ファイルをTomcatの <tomcat_install_dir>\webapps に配置してデプロイします。
CAMのダウンロード先:ユーザーページ の 「Coverage Agent Manager (CAM)」
Webブラウザーから以下の URL で CAM を開き、画面が表示されることを確認します。
http://<インストールサーバー>:<ポート>/cam
2. Webアプリケーションの準備
テスト対象のアプリケーションはビルドエラーがなく、実行可能な状態である必要があります。また「発行」する際に、デバック情報を付加する必要があります。
アプリケーションカバレッジを計測するためのサンプルアプリケーションの準備をします。
<dottest_install_dir>\deploy_examples.exe を実行してサンプルアプリケーションを生成します。%USERPROFILE%\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\SourceCode\BankExample.WebSite\BankExample.WebSite.sln をVisual Studioで開きます。
パスのVS2019はご利用のVisualStudioのバージョンに置き換えてください。BankExample.Website をデバック情報を付加して発行します。
発行が成功したら、BankExample.Website をIISにデプロイします。
Info |
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dotTEST 2021.3(.NET6 対応版)ご利用中の方で .NET6 のアプリケーションのカバレッジを計測する場合はデプロイの前に実施頂く手順があります。NET6ご利用中の場合、カバレッジ取得に制限事項があります。monitorCoverage.batの実行前に実施頂く手順がありますので |
3. IISの設定と起動
カバレッジを計測するためには、IIS側で設定をおこなう必要があります。
デプロイしたアプリケーションが使用しているアプリケーションプールでユーザープロファイルの読み込みを True へ変更します。
...
管理者権限で <dottest_install_dir>\integration\IIS\dottest_iismanager.exe を実行します。
IISが再起動され、カバレッジ計測の準備が完了します。
4. CAMからAgentとのConnectionを作成
CAMからIISのあるマシンで稼働しているカバレッジエージェントと接続するための設定をおこないます。接続はデフォルトで8050ポートを使用します。
Webブラウザーから CAM (http://<インストールサーバー>:<ポート>/cam)にアクセスします。
CAMの画面から [Add Connection] をクリックします。
表示されたウィンドウに必要な情報を入力後、[Test Connection] から接続が成功することを確認し、[Connect] をクリックします。
Agent Name:CAMに登録するエージェント名 (任意の文字列を指定)
Agent Address:IISサーバーのURLとポート番号 (デフォルトでは 8050 を指定)
5. カバレッジの計測(アプリケーションの操作)
カバレッジの計測をする際は、CAMのセッションを開始する必要があります。セッションを停止しない限り、カバレッジのデータを取得し続けます。
事前に作成した Agent を選択し、[New Session] をクリックします。
表示されたウィンドウに必要な情報を入力後、[Start Session] をクリックしてセッションを開始します。
Session Name:任意の文字列を指定
Project:カバレッジの計測結果をパブリッシュするDTPプロジェクト名
Build ID:複数の実行をマージする場合、同一の文字列を指定 (任意の文字列を指定)
アプリケーションの操作
IISにデプロイしたサンプルアプリケーションを操作します。アプリケーションの操作が完了したら、[Stop Session] > [Confirm] をクリックし、セッションを終了します。
6. 計測したカバレッジのダウンロードとレポート
CAMから計測したカバレッジのデータをダウンロードし、dotTESTでレポートファイルを生成します。
[Download Coverage] をクリックし、カバレッジデータ runtime_coverage*****.data をダウンロードします。
ダウンロードしたカバレッジデータのファイル名を runtime_coverage.data に変更し、以下に保存します。
%USERPROFILE%\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\runtime_coverage.data
以下のバッチファイルを実行して静的カバレッジファイルを生成します。
%USERPROFILE%\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\010_Collect_Static_Coverage.bat
010_Collect_Static_Coverage.batCode Block language none "<dottest_install_dir>\dottestcli.exe" ^ -solution "<%USERPROFILE%>\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\SourceCode\BankExample.WebSite\BankExample.WebSite.sln" ^ -config "builtin://Collect Static Coverage" ^ -report "<%USERPROFILE%>\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\010_Collect_Static_Coverage_Report" ^ -out "<%USERPROFILE%>\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\010_Collect_Static_Coverage_Output.txt"
-solution:ソリューションファイルを指定
-config:静的カバレッジファイル生成のためのテストコンフィギュレーションを指定
-report:レポートファイルの出力先ディレクトリを指定
-out:コンソールログの出力先を指定
以下のバッチファイルを実行してカバレッジのレポートファイルを生成します。
%USERPROFILE%\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\020_Load_and_Report_Coverage.bat
020_Load_and_Report_Coverage.batCode Block "<dottest_install_dir>\dottestcli.exe" ^ -runtimeCoverage "runtime_coverage.data" ^ -out "<%USERPROFILE%>\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\020_Load_and_Report_Coverage_Output.txt" ^ -report "<%USERPROFILE%>\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\020_Load_and_Report_Coverage_Report"
-runtimeCoverage:CAMからダウンロードしたカバレッジデータファイルを指定
-out:コンソールログの出力先を指定
-report:レポートファイルの出力先ディレクトリを指定
以下に生成されるレポートファイル report.html からカバレッジ計測の結果を確認
%USERPROFILE%\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\020_Load_and_Report_Coverage_Report\report.html
...
7. 計測したカバレッジをVisual Studioへインポートし、結果を確認
計測したカバレッジをVisual Studio上で確認することもできます。
dotTESTをプラグイン済みのVisual Studioを起動します。
[Parasoft]メニュー > [ビューの表示] > [カバレッジ] をクリックします。
表示されたカバレッジのビューから ▼ > [インポート] > [ローカル ファイルまたは URL...] をクリックします。
レポートファイルの生成の際に一緒に生成される coverage.xml を指定します。
%USERPROFILE%\Documents\Parasoft\dotTEST 10\Examples\NET Framework\VS2019\110_WebSite_Coverage\020_Load_and_Report_Coverage_Report\coverage.xml
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計測したカバレッジをVisual Studioで確認します。
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