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悪い習慣1 コードの可読性・拡張性を考慮してコーディングしていない
悪い習慣2  過去のバグを防止するためのコーディングルールを用意し、開発者にルール遵守を徹底させていない

を防止するために、バグ作り込みの防止や、ソースファイルの可読性向上を目的とした「コーディング規約」が存在します。
その中でも、ソフトウェア開発現場で利用されている「コーディング規約」で解析を行ってみましょう。

このページの内容:

コーディングルール自動チェックとは

ここで利用するC++test機能は、コーディングルールチェック機能になります。コーディングルールチェック機能は、4300種類以上のルールを搭載しており、
C/C++両言語を解析します。

図に記載されている一部のルールカテゴリは、コンプライアンスパック(別売り)のライセンスをアクティベートする必要があります。 下記に記載されているルールセットを使用したい場合は、
"コンプライアンスパック"をご検討ください

[コンプライアンスパックが必要なルールカテゴリ]

  • AUTOSAR C++14 Coding Guidelines

  • フロー解析[BD]における[BD-SECURITY]カテゴリ

  • SEI CERT C/C++

  • Common Weakness Enumeration

  • High Integrity C++

  • Joint Strike Fighter

  • MISRA C 1998

  • MISRA C 2004

  • MISRA C++ 2008

  • MISRA C 2012

  • OWASP Top 10 Most Critical Web Application Security Risks (2017)

  • OWASP API Security Top 10 (2019)

  • OWASP Top 10 Most Critical Web Application Security Risks (2021)

  • セキュリティ

解析実行手順

  1. [プロジェクト・エクスプローラー]ビュー上のプロジェクトを選択した状態で、[青い三角アイコン横の▼]>[テストの実行]>[ユーザー定義]>[Static Analysis]>[2 2_コーディング規約チェック(チュートリアル)]を選択します。緑の進捗バーが表示され、左から右に到達すると解析が完了になります。

  2. [品質タスク]ビューに解析結果が表示されます。

解析結果の見方

解析結果は、[品質タスク]ビューに表示され、下図に示す3つのポイントで確認します。

コーディングルール自動チェック機能 運用ワンポイント アドバイス

これまでコーディング規約を適用しなかったソースコードに「2_コーディング規約チェック(チュートリアル)」でチェックを行うと、多くの違反が見つかるでしょう。
全て直さなくてはいけないと考えると途方にくれると思います。しかし、最初から全てを直すことを目的としてはいけません。
違反の修正を考える前に確認することがあります。
それは、今の開発現場の方々がどういう習慣や癖を持ってコーディングしているかを確認します。

違反が検出されたルールの内、違反件数が多いルールと少ないルールに分けます。

違反件数が少ないルールは、「開発現場の方が守ろうとして守りきれなかったルール」の可能性が高いと予測されます。

違反件数が多いルールは、「開発現場の方が守ろうと考えていなかったルール」です。その中で、過去のバグを防止できるコーディングルールが無いかを確認します。

確認ポイント1

違反が検出されたルールの内、違反件数が多いルールと少ないルールに分けます。

確認ポイント2

違反件数が少ないルールは、「開発現場の方が守ろうとして守りきれなかったルール」の可能性が高いと予測されます。

確認ポイント3

違反件数が多いルールは、「開発現場の方が守ろうと考えていなかったルール」です。その中で、過去のバグを防止できるコーディングルールが無いかを確認します。


コーディングルールチェック機能を開発現場で利用する初期段階では

  • 違反件数の少ないルール

  • 違反件数が多いが過去のバグを防止できるルール

を、今後の新規追加コードに対し適用を徹底化し、開発現場の悪い習慣を防止します。

ルールセットを変更したい場合

一回目のコーディングルールチェック結果から、今の開発現場の方がどういう習慣や癖を持ってコーディングしているかを確認したら、開発現場に適した解析をするルールセットをチューニングする必要があります。
C++testでは全ての静的解析ルールを取捨選択可能です。
ここでは、2_コーディング規約チェック(チュートリアル)ルールセットの中から、「暗黙的にキャストしているコードを禁止する」ルールを抜き出して、別途ルールセットを作成する方法をご紹介します。

  1. [Parasoft]>[テストコンフィギュレーション]を選択します。

  2. 表示される画面左側の[ユーザー定義]>[Static Analysis]>[2_コーディング規約チェック(チュートリアル)]を右クリックし、[複製]を選択します。

  3. 生成される[ユーザー定義]>[Static Analysis]>[2_コーディング規約チェック(チュートリアル) (1)]を選択後、画面右側の[静的]>[ルールツリー]を選択し、表示します。

  4. 画面右にある[有効なルールのみ表示]を選択するとチェックの入っているルールのみが表示されます。
    [2_コーディング規約チェック(チュートリアル)(1)]カテゴリのチェックボックスを全て無効にします。

  5. [すべてのルールの表示]を選択します。※これまでの変更を保存するかどうかダイアログが表示されるため、保存して続行します。

  6. [フィルター]に「暗黙」と入力します。名前に「暗黙」が含まれているルールが表示されます。

  7. [コーディング規約]、[バグの可能性]カテゴリのルールの内、暗黙的なキャストを違反として検出するルールであることを確認し、チェックボックスを有効にします。

  8. [名前]に「5_USER_RULES」テストコンフィギュレーションを入力します。

  9. [適用]を選択後、[閉じる]を選択します。

開発現場の方々がコーディングルールを全て暗記できないことに備えて

C++testに搭載されている静的解析用の各ルールにはルールの説明ヘルプ画面が搭載されています。
静的解析での違反結果のレビュー時に、説明ヘルプ画面を表示することが可能であるため、開発現場の方々は都度ルールの内容を暗記する必要はありません。

  1. [静的解析ルールアイコン(赤い帽子)]を右クリックし、[ルールドキュメントを参照]を選択します。

  2. [静的解析ルールアイコン(赤い帽子)]を右クリックし、[ルールドキュメントを参照]を選択します。

  3. ブラウザが開き、下記の情報が表示されます。

    • ルール名

    • ルールの説明

    • 利点

    • 違反サンプルコード

    • 違反修正例

    • 関連資料やルールの引用元

正当なレビュー結果から次回違反として検出しないために

C++testの静的解析で検出された違反は、レビュー後、次回違反として検出されないように「抑制」を設定することができます。

  1. 正当なレビュー結果から、次回違反として検出したくない解析結果を右クリックし、[タスクの抑制]を選択します。

  2. 正当なレビュー結果から、次回違反として検出したくない解析結果を右クリックし、[タスクの抑制]を選択します。

  3. 抑制情報を格納する先を指定します。

    • 抑制ファイル内で抑制 :ファイル形式で抑制情報を格納します。

    • ソースコード内での抑制 :抑制情報をコメント形式でソースコードに格納します。

  4. [抑制された理由]画面が表示されたら、[理由]を入力します。

  5. [OK]を選択します。


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