カバレッジアドバイザーを使ったテスト

本章ではカバレッジアドバイザーを使ったテストについて説明します。
カバレッジアドバイザーを利用するには、単体テストの環境を構築済みであることが前提です。なお、静的解析が可能であれば、単体テストは実行できませんがカバレッジアドバイザー機能のみ動作させることは可能です。

このセクションの内容:

カバレッジアドバイザーの概要

カバレッジアドバイザーは、効率的にカバレッジを向上させるためのテストデータ作成を支援する機能です。

例えば、テスト実行後に当該テストで実行されなかったパスを通すためのテストデータをその場で計算することができます。具体的には、ユーザーがカバレッジアドバイザー機能を実行すると、テスト対象関数の引数、グローバル変数、関数呼び出しなどによる分岐を考慮したテストデータの提案を受けることができます。

ユーザーは、提案された内容を参考にして、テストデータソースのcsvファイルに新しいデータを追記するだけで、すぐにカバレッジを向上させることができます。通常であれば、テスト担当者が仕様書やコードを確認し適切なテストデータを考える必要がありますが、カバレッジアドバイザーを利用することでその負荷を大幅に軽減することが可能です。

カバレッジアドバイザーの環境準備

カバレッジアドバイザーの使用には特別な環境準備は必要ございません。
ライセンス設定画面で機能が有効になっているかどうかをご確認お願いいたします。

ライセンス設定確認手順

  1. C++testのメニューバーより、[Parasoft]>[設定]を選択します。

  2. [Parasoft]>[ライセンス]を選択し、ライセンス設定画面を開きます。

  3. "現在のライセンス"欄にある"Coverage Adviser"が有効になっていることを確認し、[OK]を選択します。

カバレッジアドバイザーの見方

C/C++testでカバレッジアドバイザーを実行した結果の見方を説明します。

提案内容は、カバレッジアドバイザービューの右側にあるファイルのアイコンからテキストとしてコピーすることが可能です。

カバレッジアドバイザーの実行手順

不足しているカバレッジに対してカバレッジアドバイザーを利用する流れを紹介します。テストを実行するには別途単体テストの環境を構築する必要がありますが、コンパイル可能であればカバレッジアドバイザーを利用することが可能です。

単体テスト実行後、不足しているカバレッジを補完する場合

  1. 仕様書などからテストケースを作成し、テストを実行します。テストケースを作成する方法については、"単体テスト(テストケースエディター 基本のテストケース)"をご参照ください。

  2. カバレッジが取得できることを確認し、カバレッジが不足している関数が含まれたファイルを開きます。

  3. カバレッジが不足している行にカーソルを合わせてクリックします。(例では9行目)

     

  4. 右クリック後、[Parasoft]>[カバレッジアドバイザーで表示]を選択します。

     

  5. [カバレッジアドバイザー]ビューに手順1で選択した行のカバレッジを通す条件が提案されますので、その内容を参考にテストケースを追加します。テストケースを追加する方法については、"単体テスト(テストケースエディター 基本のテストケース)"をご参照ください。

     

テストケース作成前にカバレッジアドバイザーを使用する場合

  1. テスト対象のソースを開きます。

     

  2. 任意の行を選択します。(今回の例では、9行目)

     

  3. 右クリック後、[Parasoft]>[カバレッジアドバイザーで表示]を選択します。

  4. [カバレッジアドバイザー]ビューに複数のソリューションが表示されることを確認します。

     

  5. カバレッジアドバイザーの内容を元に、手動でテストケースを追加します。テストケースを追加する方法については、"単体テスト(テストケースエディター 基本のテストケース)"をご参照ください。

 

 

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